「キスシーン」を見ました。実はここに国語の解き方の秘密が隠されています。
以前に書いた内容ですが、「キスシーン」の描写でも読解問題の解き方がわかります。
テレビから学ぶ小説問題の解き方
メール書いたり、採点したり・・・
で、合間にテレビで
「芸能人格付け チェック!」
という番組を見ました。
見られました?どういう番組かという、スポーツ選手や芸能人が、
「高価な商品」と「安い商品」
を比べて、参加者がどちらかと当てさせるもの。例えば、
100g 20000円の牛肉
100g 1000円の牛肉
を食べ比べて、どちらが「2万円の牛肉」かを当てさせるもの。普段テレビを見ないと、テレビでも「ネタ」になりますね。
で、その中で面白かったのでが、
「プロの映画監督の構成した映画」
と
「映画に興味のある芸能人が構成した映画」
を当てるもの。他のものは当てたったり、
外れたりしましたが、これは私は当たりました。プロだからです。
で、根拠は文章を読むときの注意点を参考にしました。私が判断したのが、この映画の中にでてくる
「キスシーン」
プロの監督・・・「キスシーン」見せないで、影でそれらしきを見せる
素人の監督・・・「キスシーン」アップでとる
というもの。
素人のする失敗
なぜ、この話をしたのかというと「作文」や「読解」でも、この手法が使えるから。実は「素人」がやってしまうのが、
「結果を直接的に書いてしまう」
「直接的表現をしてしまう」
のです。もちろん、論文などは結論を先に書かないといけませんが、「日記」などは、できるだけ
「直接的表現を避ける」
ようにした方が面白いのです。日記でいうと、
「今日は凧揚げをしました。楽しかったです」
とすると1行で終わります。それで
「日記は書けないよ」
となります。ですが、これを「結果」となる感想を書かないで、今日あった出来事を時系列に書いたり、細かく描写したりすると面白くて、文章が長くかけるのです。
例えば
「僕の凧は、イオンで買ったもの。色は黄色で・・・」
みたいな感じです。
「近くには電線がなかったので、お父さんが『ここであげようか』と言いました。」
というように書いていくいいわけです。
小説問題の解き方も同じ
同様に読む場合でも、小学校の「小説問題」では、感情を直接的に表現する問題はあります。
「彼は怒った」
というよう感じです。ですが、これが学年が上がるたびに、こういった表現はなくなっていきます。
代わりに、「間接的な表現」で表そうとします。怒っていることを
「唇を強くかんだ」
「こぶしを強く握った」
「にらみつけた」
など・・。感情を直接書くのではなく、間接的にそれをあらわす行動を書く。
そうやって、読者に想像させるのです。だから、「小説問題」を読むときも
主人公の行動に線を引いて読むと、
主人公の心情がわかるようになります。
例えば、
「りょうたは、唇を強くかんだ」
「ドアをバタンと強く閉めた」
などですね。
実際の小説問題ではどこに注意するのか?
小説問題でよく問われる問題で、「登場自分の心情」があります。その解き方は次の3つをチェックします。
1.表情・行動
登場人物の感情を間接的に表します。例えば、くやしさを表すのに「くやしかった」と表現するのではなく、「唇を強くかんだ」「こぶしを強く握った」という形で表すのです。
2.セリフ
「セリフ」がそのまま登場人物の感情を表すわけではありません。ですが、登場人物のセリフが感情の一部を表しています。
「どうして・・」
というセリフからは相手に対しての疑問はわかります。
「チクショウ」
という言葉からはくやしさがわかります。
3.情景描写
情景描写はイメージでいうと「感情景色」です。自分の感情を通して見られる景色のことです。
例えば、同じ「雪」を見ても主人公の心情によって見方が変わってきます。
主人公の気持ちが落ち込んでいると
「夜には灰色の雪がいたるところに横たわっていた」
という風に感じます。逆に将来に希望を見出していたら
「太陽の光に周りの雪はキラキラと輝いていた」
となります。これは見たままではなく、あくまでも人の心情を通した見方なのです。
で、先ほどの映画では、
素人の監督・・・青春の物語の主人公の気持ちを直接的に表す
例えば、「キスシーン」など、直接見せる
一方、
プロの監督は・・・主人公の気持ちやもシーンを直接的なものではなく、
視聴者に想像させるように、直接的なものは避ける
「キスシーン」も影が重なり合うことで、読者に想像させる
といった感じです。
構成、作り方は、「小説問題」と「映画のシーン」は似ているので、
一度そういった目で見てくださいね。
結構面白いですよ。