親にとっても、子どもにとっても一番プラスになる結果・・とは何でしょうか?

卒業した子の今は？

それは、

「成績もよくて、社会に出ても仕事ができる」

という子です。

そういう子ならいいですよね。実際に指導している子にもそういった子がいました。また、

「成績はよくなかったが、社会に出たら仕事はできた」

という子もいました。以前からそうでしたが、今あちこちに出かけると教え子らによく出会います。

「あっ。」

って感じです。

教え子たちもそれぞれの道を歩んでいます。本当にみんなそれぞれの道をしっかり歩んでいますね。

勉強しかできなかった子

それで、実は問題なのは「学校の成績はよかったけれど、社会に出でも役立たない」子です。

例えば

「点数は取れるけれど、社会人としてできない」

というのは本当にいるのです。実際にあった話です。ある塾に1人の男性講師から応募がありました。

学歴を見ると申し分ないです。学校名は誰でも聞いたことのある大学名です。

でも、その塾の先生は不思議に思ったそうです。「何でこんなに学歴が高いのにうちのような小さい塾にくるんだろう？」と。

それでまずは面接をすることになったのです。そして、連絡をして面接日当日。

会社までは、その男性のお母さんが送ってくれました。窓から外を見ると、お母さんから励まされる男性。

お母さんはそのまま駐車場で待機です。面接が終わるまで、自動車の中で待っているようです。

嫌な予感がしたものの、教室に入ってもらって面接を。ですが、面接をしても要領を得ない。担当の先生は思ったそうです。

「こんな感じだと保護者ともうまくコミュニケーションが取れない。クレームになるな」

と。それで不採用となったのです。そして、3日以内に連絡しますと伝えて、「不採用の場合は履歴書を送り返します」と伝えました。

ところが、ある日電話がなったのです。

「どうしてうちの子が不採用なんですか？」

と。自分の名前もいわずに一方的に話をしだしたのです。よく聞くと、先日不採用とした男性のお母さんだったぬのです。

「うちは子は××大学を出て勉強はできます。不採用になる理由がわからない」

と。思わず(そんな風だからですよ)といいたいのをグッとこらえて、「うちとは合わないので」と電話を切りました。

この子育ての問題は何だったのか？

このご家庭はヘリコプターペアレントというパターンです。ヘリコプターペアレントとは、上空を旋回するヘリコプターのごとく、子どものそばで管理、干渉し続ける親のことをいいます。

実はこの子育てでは何が問題なのか・・・というと

「子育ての目的を何にするか？」

です。例えば極端な話

「点数の取れる子」
「偏差値の高い学校に入れる子」

を目的にすると、当然

「点数だけが高く取れる子」
「勉強だけができる子」

になってしまいます。だから、

「点数は取れるけれど社会では役に立たない子」

になってしまいます。ですが、

「考える子で社会に出ても役立つ子」

を育てようとした結果

「勉強もできる子」

にだったら

「社会に出ても役立つ子」

になりますね。ですが、

「学校の成績だけ」

を考えたら、

「親が何でもしてしまう」
「親が何でも決めてしまう」

となりますよね。私もそうですが、

「その方が早いから」

です。ですが、その子は

「社会に出て役立つ子」

になるでしょうか?それよりも

「受験で悩んだり、進路で悩んだり」

そして、

「勉強の方法で苦しむ」

ことが結局その子の力になって

「社会に出ての力」

になるのでは・・と思います。経験がその子の力になるので、いろいろ経験させながら、ぜひとも子どもに経験させてくださいね。