校長先生の話がつまらなかったわけ。作文を添削してみてその【秘密】について書いています。
以前に書いた文ですが、私が学生の頃は校長先生の話はつまらなかったです。その理由について書いてみました。
校長先生の話はなぜつまらない?
タイトルにもありますが、
「校長先生の話がつまらなかったわけ」
という話をしたいと思います。中学生の頃、校長先生の話をよく聞きましたが、
「すごく面白い」
という先生もいらっしゃいましたが、
「つまらない」
という話が多かったです。不思議と
「なぜこんなにつまらないのか?」
と大人になっていろいろ分析していました。それは
「子どもの作文を添削する」
ようになったからです。国語の問題でよく出題されているのが
「作文」
です。作文がそのまま出題されるところもありますが、作文という形ではなく
「短文を書け」
というような形で出題される場合があります。どちらにしても
「作文を書く練習は必要」
です。
実は模試で出題される生徒ですでに書く練習をスタートさせています。
添削の泣かせの中身のない文章
注意事項として
「つまらない文の書き方」
についてお話したいと思います。たくさんの作文を読んでいると
「何かこの作文は中身がないなぁ」
というものに出会います。ある程度量は書いてあるものの
「中身がない」
のです。コメントするときも難しいですね。正直にいうと
「××が間違っている」
というような作文よりもたちが悪いのです。
今回はその
「中身のない作文」
の書き方です。その「中身のない文」がわかれば、逆に
「中身のある作文」
がわかるようになります。そのコツを書きますね。
その前に次の文章を読んでみてください。
中学の教科書によく出題される
「走れメロス」
の一文です。
メロスは激怒した。必ず、かの邪智暴虐(じゃちぼうぎゃく)の王を除かなければならぬと決意した。メロスには政治がわからぬ。
メロスは、村の牧人である。笛を吹き、羊と遊んで暮らして来た。
けれども邪悪に対しては、人一倍に敏感であった。
きょう未明メロスは村を出発し、野を越え山越え、十里はなれたこのシラクスの市にやって来た。
この文を読んでどんな感想でしょうか?私にはとても引き締まった感じがして、情報量の多い中身のある文に感じます。
どうでしょうか?
次にこの文はどうでしょうか?最初の4行だけ書き換えました。
メロスは、何か言いしれないに
どうしようもないくらい、腹の底からふつふつとそして、メラメラとした怒りに心が一杯になった。
なぜ、中身がないのか?
実は最初の太宰治の文書と比べると
「中身のない文」
になっています(笑) 同じ4行なのに何が
「中身がないのか?」
を考えてみますと、これは
「述語の数」
なんです。大切なので書きますと
「述語の数」
です。最初の文章は
メロスは【激怒した】。
必ず、かの邪智暴虐(じゃちぼうぎゃく)の王を除かなければならぬと【決意した】。メロスには政治が【わからぬ】。
と述語だけで「3つ」あります。「走れメロス」がすごく引き締まった文に感じるのは、全体的に1文が短く、
「述語が多い」=「情報量が多い」
からです。ですが、私の作った文では
メロスは、何か言いしれないに
どうしようもないくらい、腹の底からふつふつとそして、メラメラとした怒りに心が一杯に【なった】。
とたった「1つ」です。
「述語が少ない文」というのは
情報が薄くなる=中身がなりやすくなるのです。学校の先生でつまらない話で話が長いときにはこのように
「述語が少なくて、修飾語が多い」
のです。だから
「つまらない」
のです。
校長先生の話がつまらなかった理由
実はつまらない校長先生の話は「修飾語が多くて述語が少ない」のが多いのです。
これは校長先生に限った話ではないですが、話が長く感じるの人の多くは一文そのものが長いのです。
これ「長くない」と感じさせるには、まずは、「一文を短くする」のです。
例えば、告白するときも
「君が好きだ」
と短い文の方が相手に気持ちが伝わります。
作文でも同じです。一文を短く。
ですから、作文を書くときは述語の数をある程度入れるのに
「一文を40字ぐらいまで」
に抑えると文がすきっとします。そうすると
「中身の薄い文」
というのは多少防げます。作文を書くときはこの
「一文の長さ」
に注意してくださいね。