成績を上げるためには『原因』を探すな。そのわけはこんなことがあったのです。
こんにちは、やすです!
今回は、「成績を上げるためには『原因』を探すな」について書いていきたいと思います。
指導していると、成績アップに逆効果の関わりがあります。
それは、「『原因』を探す」ということです。
「えっ、ふつう『原因』は探すでしょ?」
と思いますよね。
ただ、これが成績アップに逆効果な可能性があるのです。
勉強しているのに理科の成績が下がっていく
少し話をしてみましょう。
あなたのお子さんは中学3年生。
いわゆる受験生です。
ですが、今のままだと第一志望に合格することはできないため2ヶ月前から塾に通いはじめました。
そのかいもあってなんと模試で理科の点数が30点もアップしました。
本人は大喜び。
勉強のやる気も十分。ますます勉強するようになりました。
ところが、その1ヶ月後から模試の成績がどんどん下がっていきました。
もちろん前より勉強をしています。
なぜでしょうか?
原因を考える
いろんな原因が考えられます。
「勉強不足」
「塾の宿題をちゃんとやってなかった」
「授業中に寝てた」
「実は隠れてゲームしていた」
「問題の難易度が上がった」
「勉強はしていたけど、他の教科を勉強するので忙しくて理科の時間が取れていなかった。」
原因を特定するのはとても難しいです。
これが行き過ぎると、お母さんによっては、
「うちの子の頭が悪いから。」
さらに行き過ぎると、
「私がそもそも賢くないからその遺伝子を受け継いでしまっているうちの子も勉強ができない。」
などという意見なども出てきます。
実際に、電話やzoomで相談をするとこういった悩みもたまに出てきます。
本当の原因はなんでしょうか?
実話
少し内容は変えていますがこれは実際に私が教えていた生徒であった話です。
当時の私も最初原因が分かりませんでした。
「もうすぐ受験なのにこのままじゃマズイ・・・。でも原因を聞いても分からないな。」
本当に困っていました。そこで、状況を聞いていきました。
「理科は勉強しているんだよね?」
「はい、前より勉強してます!」
「やり方は何か変えた?」
「いえ、変えてないです!それどころか前より追加でやってます!」
「そうか・・・」
「そうなんです。学校の先生にも『今のままで大丈夫か?』って言われるし、本当どうしたらいいか分からなくて・・・」
「不安よね。なんでだろう?」
全く原因が分かりません。しかし、会話をしていく中で予想もしなかった驚くべき事実が出てきました。
「結構夜中まで頑張って勉強しているのに・・・」
「そうなんだ。夜中って何時ぐらいまで?」
「んー4時、5時ぐらいかな?」
「えっ、そんなに遅くまで!?睡眠時間はちゃんと取れてるの!?」
「んー3時間ぐらいかな・・・。でも眠たくて・・・。」
「これだ!」と思いました。
「それだよ!成績が下がる原因!!」
「えっ、そうなんですか!?」
「絶対それ!勉強時間は少なくなってもいいから睡眠時間は絶対取ろう!それできっと成績もまた上がってくるから!」
「あっ、はい、分かりました。じゃあ今日から早めに寝ます。」
結果、次のテストではまた点数が上がっていきました。原因は、「睡眠不足」でした。
原因は1つではない
今回は、たまたまの会話と今までの指導経験で原因が見つかりましたが、いつもこのようにドンピシャな原因が見つかるとは限りません。
また、原因は1つだけとも限りません。
国語の指導をしていると当然、「読解ができない」と相談を受けます。
もちろんすぐに答えられるものもありますが、聞いただけではすぐに答えられなものも多いです。
なぜなら、読解力が原因ではなくて、漢字が読めないから読解ができないなど、お子さんによって原因は無数に、そして絡み合っていることが多いからです。
だから、授業ややった課題の内容を見ながら徐々に見つけていく必要があります。
つまり、原因を特定するのは指導のプロであっても難しいのです。
そんな中、無理矢理原因を探そうとすると、原因じゃない原因まで考えてますます上手くいかないという状態に陥ってしまいます。
さっきの子の例だと、もし原因が「勉強不足」だとしてしまうと、もっと勉強するでしょう。
そうなってしまえばまた睡眠が短くなって、さらに状態を悪化させます。
無理矢理原因を探ると今以上に状態を悪くする可能性があるのです。
何かの参考になれば嬉しいです。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
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