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子どもが土下座した。近くの人の話は聞かない。行動で示す。遠くの人は言葉で伝える。

堀哲嘉

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子どもが言うことを聞かないと悩むことがありますよね。ですが、実は子どもは気づいていることがあります。

子どもが自分から土下座したあの日

うちの息子が土下座したことがありました。親に対してです。それセンター試験の結果が出たとき。

予想以上に悪い結果が出たとき。思った点数が取れなくて、本人も愕然とした後です。

ベッドの上でしたが土下座しながらこんなことを言っていました。

「せっかく協力してもらったのに申し訳ない。お母さんは毎日朝お弁当を作ってくれたり、塾への送り迎えたり、してくれたのに」

と。そう言ってくれたので、そのときは私は

「これで子育ては終わった」

と思った瞬間でした。やってもらっていることが当たり前という子どもがいます。

そんな中そうやって親がやっていることに気づいただけでも私は受験は終わったと思いました。

周りのことにやっていることに気づいて、受験は決して1人でやっているわけではないということだけで収穫でした。

我が子ながらそういうとこに気づいているんだと思った時点でもう大丈夫だと思ったわけです。

もちろん、受験の結果がいいことは越したことはないです。が、自分1人でもやってないってことに気づけば、これから生きていく上でとても大切なことなのです。

口で言っても言うことは聞かない

実は身内でその子に近い人の言うことを聞きません。

それはあなたがお母さんだったらわかると思うんですが、自分の家のお母さんやお父さんの言うこと聞かないと思います。

「はい。はい。わかりました」

何て答えていると思います。もちろん私は答えてもいません。ですが子どもは心動かすことがあります。

それは何なのか?それが親にやっていることです。つまり行動なのです。こんな言葉があります。

「近くの人には行動でしまし、遠くの人は言葉で示す」

実はお母さんの言うことを聞かないのは当然です。お母さんの言うことよりも、行動で示すわけです。

先ほどの息子の言葉にあるように、毎日、当たり前のように弁当を作ったり、塾の送り迎えをしたり。

そのときは当たり前と思っていても子どもは親の行動を見ているのです。

「でも口で言わないことが必要だ」

と思います。それでこそ、遠くの人である塾の先生に頼むわけです。

ちょっと離れている人の言葉は頭に入ってきます。同じことを言ったとしても親の言葉は入らないんです。だから塾の先生の話を聞くわけです。

すぐに気づかなくても大丈夫

実はずっと3年間続けても子どもは気づかないかもしれません。ですが本当に子どもは気づいているわけです。

見ていないようで見てるわけです。しかもそれに関しては親も何かの代償を求めてやっていたわけではありません。

「××してあげたのに」と思っていると子どもに対しては条件付きになるわけです。

そうだと決して心には届きません。でも条件を抜きで子どものためにやるとなるとそれが子どもに響くわけです。

「××したら、××してくれる」という条件付きというのはあくまでの条件付きなので。

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