暴露
塾に通っていると当然「進路」に対する相談をすると思います。ですが、進路について相談をしても
「本当にどうなのかな?」
と思うことがあります。それについてお話したいと思います。
間違ったアドバイス
「中学受験」にしろ「高校受験」にしろあるいは「大学受験」にしろ、常につきまとうのが「進路」です。
志望校の決定については
「やはりプロに相談しないといけない」
ということで、塾の先生に相談することがあると思います。
ただ、相談していても自分自身でも
「本当にそうなのかな?」
と不安になることがあります。その理由はその相談内容の答えに対して自分自身が納得がいかないからです。
と言うのはも相手が
「あなたのために言っているのではなく、自分の利益のために言っている可能性がある」
からです。実はこれは内緒の話なのですが、進路相談しても本当にあなたのお子さんのために考えてアドバイスしてくれるという先生は少ないです。
特に大手の塾に通っていると本当にそうなのかなと思うことが多いです。
自塾都合のアドバイス
というのは、そこに塾の利害関係が発生するからです。塾に通っていると塾にとって有利な回答を返してきます。
これは会社によって違うかもしれませんが、塾が大きくなればなるほどそれぞれの教室ではノルマというのが発生します。
そのノルマというのは2つのノルマがあります。それは
1.売上のノルマ
2.実績のノルマ
です。売上のノルマというのは、文字通り「月の売上をいくら上げるのか」です。夏期講習や冬期講習などを勧めてきますよね。
あれもそうです。何かしらないけれど高額になるのもそのためです。売上が上がると校舎責任者の会議で褒められますし、予算より少ないと絞られます。
あと、実績のノルマは「どの学校にどれだけ合格させたのか?」というものです。それによって広告を作るためです。
××中学 3名合格
△△中学 5名合格
××高校 12名合格
△△高校 20名合格
といったものです。中には、成績の良い子には塾が受験料を払って受験させて、合格実績を増やしているところもあります。それだけ大事なのです。
だから、当然ですが自分の塾の実績を上げるために
「偏差値の一番高い学校を勧める」
のです。それで、相談しても
「受験する中で偏差値の一番高い学校を勧めるしかない」
のです。これは自分の子どもだったらそんなことはしないはずです。学校を見学すればわかると思いますが、同じ偏差値でも学校によって校風があります。
お子さんにとって合う学校もあれば、合わない学校もあります。
偏差値が同じでもガンガン勉強させて、課題を多く出す学校もあります。あるいは、伸び伸びさせて成績は生徒任せという学校もあります。
どちらが良い悪いではなく、お子さんにとって合うか合わないかです。子ども自身が管理されるのを非常に嫌うタイプ。
それであればガンガン勉強させて課題を出される学校に行くと、嫌気がさして潰れたりあるいは逆に勉強しなくなったりすることもあります。
もっとひどくなると途中で学校を辞めてしまって他の学校に転校することもあります。そうなっても塾には関係ないのです。
大切なのは合うか合わないか
実際に今年も私立中学を受験したものの学校が合わなくて、その学校を辞めた生徒さんを持つ保護者の方から相談を受けました。
大切なのは偏差値という切り口だけではなく総合的に判断することです。
子育てというのは「中学受験」「高校受験」。そして、最後には「大学受験」がゴールではありません。
その先ずっと続くのが子育てです。そして最終的に子どもが自立してまで続くので必ず子どもの将来を考えて判断しないといけません。
実際に私のところでも進路相談はありますが、そのときは例え偏差値が高くて、その子が偏差値がそのレベルに達していても合わないと思ったら
「合わないと思います」
と、そう伝えます。「きれいごと」と聞こえるかも知れませんが、私のところは保護者と長くお付き合いしたいと思いますので、そういうアドバイスをします。
だから、親御さんも信頼してくれてずっと通ってくれるわけです。
それは正しいアドバイス?
アドバイスをもらった先生は本当にあなたの子どものことを考えているでしょうか?
もし私がアドバイスを求められたら子どもによって同じ偏差値でも内容が変わります。例えば、非常に頑張り屋で、負けず嫌いな子はワンランク上の学校に行っても頑張ってはい上がってきます。
だからそれを勧めるのもありかと思います。ですが、「伸び伸びした方が力を発揮できる子」であれば、結局合格しても1ランク下げるという方法もあります。
人によって違うのでこれが正しいっていう方法論はありませんが、唯一あるとすればその子に合うか合わないかその判断しかありません。
実際にワンランク下げて、逆に学校ではトップクラスだったので大切にされて、「とても行けない」と言われた大学に入った子もいます。
大切なことは
「その子に合うか、合わないか」
です。それで判断してください。