生徒との不適切な関係。実際に勉強嫌いな子にはこんな指導をしています。
勉強嫌いな子にどんな指導をしているのか・・の話です。
正しいことを言っても子どもは言うことを聞かない
「勉強嫌いな子に勉強させる」
です。
「勉強嫌いな子に勉強させる」
というは本当に大変なことです。
それは
「正しいことを言っても、正しいことをやっても結果がよくなるとは限らない」
からです。このことに限らず「子育て」ではそうだと思うのですが、
「正しいことを言うことが必ず良い結果に結びつく」
というわけではないのです。
相談を受ける親御さんのおっしゃることは最もなことだと思っています。本当に子どものことを思ってされています。正直、頭の下がる思いです。
例えば、お母さんは
「今勉強しないと高校入試が大変」
「内申があるので提出物はきっちり提出しないとダメ」
「字を丁寧に書かないとテストのとき×にされる」
などの注意をします。また、子どもの宿題を丁寧にチェックされるお母さんもいます。
先ほどの注意は私も同じことを言いいますが、ただそれを「言いすぎる」と逆効果ですし、同じことをやっても順番を間違うと逆効果なのです。
勉強嫌いな子はこんな方法で
例えば、先日書いた方法で勉強が嫌いだったり、苦手だったりする子に対して
「得意科目をさらに得意にする」→「苦手科目を克服する」
というところを同じことをやるにしても
「苦手科目を克服」→「得意科目をさらに得意にする」
とすると中々うまくいかないのです。 今まで本当にたくさんの生徒を指導してきましたが、本当に「正論ばかりでは通用しない子」が多かったです。
「不登校で学校に半分の日数しか行かない子」
「途中でぐれて、スクーターで家に突っ込んで退学になった子」
「指導時間の半分は寝る子」
「わからないと怒って机をたたきだす子」
「少年院から戻ってきた子といつもつるんでいた子」
「学校の先生を不登校に追いやる子」
「音楽の授業中に教室にホースで水を撒く子」
など。そういった子の場合は「教科書通り」の指導方法では通用しません。
とにかくいろいろやってみて指導していくかないのです。
居眠りをする子の指導
例えば、
「家庭教師をしていて半分の時間居眠りする子」
を指導したときは、最初の頃はまるでお母さんのように説教をしていました。
「こんなことでは高校受験が・・・」
「これでは今度のテストでは・・・」
など。お母さんは聞いていてすごく納得して、
「先生は私の言いたいことを全部言ってくれました」
と喜んでいますが、本人はにはピンとこない。それよりも
「うざい人が一人増えた」
みたいな感じです。
「居眠り」→「叱る」→「やる気をなくす」
→「成績が上がらない」→「指導を断られる」
という流れができたりします。
もちろん、「断られなくても」やはり生徒とは良い関係が気づけませんでした。ですが、方法を少し変えるだけで
「0点の出来」→「100点の出来」
にはならなくても
「60点の出来」
にすることはできるのです。例えば、先ほどの居眠りをする女の子の場合や、集中力を欠く子は、
「恋バナ」
をします。また、内容を相手の子に話を振ります。居眠りをしていた子が途端に目を輝かせてきます。
そして、話にのってきます。そして、しばらくしてまだ勉強に戻します。
また、不機嫌だったり、不登校である子や、いじめにあったり、学校の友達関係がうまくいかないときは
「まずは、相手の話を徹底して聞きます」
はたから見ていると
「ただ世間話をしているだけ」
に聞こえるかも知れません。先ほどの「恋バナ」もそこだけ聞くと
「恋愛相談」
をしているだけかも知れません。また、相手が人見知りする子には相手の趣味の話を聞いてこちらが勉強します。
以前は
「V6の森田剛のファン」
の子がいたときは、「V6」について雑誌を見て勉強しました。最初は
「V6?うーん。仮面ライダー3の親戚?」
なんて思っていました。そうやって家庭教師としてはお金をもらって生徒と世間話をしている
「不適切な関係」
に見えるかも知れません。ですが、これはすべて
「相手の要求を満たしてからこちらの要求を出す」
というルールに元づいてやっているのです。こうやって、子どもの気持ちに寄り添いながらやっていくと少しずつ子どもも変わっていくのです。
まずは、子どもの中の話を聞いて相手の要求を満たしてあげてくださいね。そうすると前に進んでいきます。
子育ては一見遠回りでも、子どもに寄り添うことで子どもが成長していくための土台ができます。